余丁町散人の隠居小屋(橋本尚幸さん)が、イラクで拘束・解放された安田純平さんと渡辺修孝さんが出演した19日夜のNHK「クローズアップ現代」の痛快な内容について書いている。(小生は、「犬夜叉スペシャル」見てて見逃した。)
http://homepage.mac.com/naoyuki_hashimoto/iblog/C1310380191/E750891123/index.html”
今晩のNHK「クローズアップ現代」はすごかった。これこそ小泉危機管理チームが一番見たくなかった番組に相違ない。・・・一番言われなくなかったことをこの二人に見事に言われてしまった。
解放された安田純平(30)はNHKの独占インタビューで彼等を拘束した武装勢力とは「5歳の男の子から老人女性も含めたごく普通のイラク農民である」と明確に発言した。同じ番組で、フランス人で人質になっていたジャーナリストのジョルダノフ記者も「彼等は普通の人々、中には医者もおり教員もいた」と証言。何がなんでも彼等を「テロリスト」としたかった小泉内閣にとってはでっかいパンチである。
つまり、まぁ、ブッシュ君やコイズミ君、そしてマスコミがこぞって「テロリスト」と呼んでいる「犯人」たちは、行った行為は「誘拐」という不法行為であっても、実は、米国による(少なくとも彼らイラク人から見れば)侵略戦争・占領に抵抗する「レジスタンス」だというわけだ。当たり前のことだが、「善と悪」、「われわれに着くか、テロリストにつくか」という単純マニ教的二元論では、この「戦争」は語れないことが、幸か不幸かその真っ直中に連れて行かれたジャーナリストたちによって示されたのである。
もちろん、中にはまさに「テロリスト」と呼ぶべき集団もいるだろうけどね。でもそれだって、かなり境界は曖昧なような気がする。
まぁなんというか、「単純さ」とは「暴力」なんだな。。きっと。
ちなみに橋本さんは、先日asahi.com(「「日本にも新世代育つ」 仏紙が3邦人の行動を弁護」)でも報じられていた仏紙Le Mondeの記事Japon : l’élan humanitaireの抄訳もblogにアップしている。
Le Monde(ルモンド抄訳) 「日本;高揚する人道主義」
小生も、(全訳は著作権上まずいので)なんとか抄訳を作ろうかと思ってたが、時間がないのとフランス語からずっと遠ざかっているのが理由で、ほっておいていた。橋本さん、ありがとう!
それと、同じく余丁町散人の隠居小屋にリンクされていた元大使で『さらば外務省』を著わし、「打倒小泉政権!」を掲げる天木直人さんのホームページのリンク。熱いっす。
http://www.amaki.info/
あともう一つ、昨日のニュースで(若干の皮肉を込めて)「コイズミ、もっとがんばれ!」と思ったこと。
イスラエルによるパレスチナのハマスの最高指導者殺害と、それを米国政府が(またまた)容認していることについて記者から問われて、
「やりすぎだと思います。」
「日本としては容認できませんねー」
と答えていた。こういうの、もっと公式な形で、アラブ世界のメディアにも乗るようなかたちでアピールしたら、少しは(ほんの少しかもしれないけど)、日本政府や自衛隊に対するイラクの人たちの見方も変わるんじゃないだろうか?(そのためには「見栄え」だけでなく、米軍の輸送のお手伝いをやめたり、米国政府にもっと穏健なイラク政策を行うよう意見するなど、「中身」ももっと「脱ポチ化」すべきなのはいうまでもない。)民間人人質たちへの「自己責任バッシング」のような世論誘導、お得意の論点すり替えに明け暮れしてないで、もっとそういうことに努力して欲しいものだ。