国民投票法案「通常国会で必ず成立を」??

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プロジェクトの報告書執筆と卒論の添削でメチャクチャ忙しいんだけど、とっても気になるニュースなので、ちょっとメモ。

国民投票法案「通常国会で必ず成立を」 中川国対委員長 (朝日新聞)
 自民党の中川秀直国会対策委員長は8日、東広島市内で講演し、憲法改正の具体的手続きを定める国民投票法案について「(21日から始まる)通常国会で必ず成立させなければならない。おおむね与党内で合意はできた」との考えを示した。 ・・・

合意できちゃったんですか。。はぁ~
憲法改正問題については、ここでも昨年夏の参院選前にいろいろ書いたが、自民党が提出しようとしているこの国民投票法案って、あの頃と変わっていないとすれば、とんでもないシロモノだったはず。この国の政治家には、近親憎悪で非難してるだけで、ほんとは北○鮮や旧フセイン政権下のイラクみたいな国に、日本をしたい連中がうじゃうじゃいるらしい。

なぜ、いま?「憲法改正国民投票法案」

これを読むと、自民党改憲派のみなさんは、クーデターでも計画してるのかと思ってしまう。★J憲法&少年A★さんが以前、要点をコンパクトに(かつ挑発的に)まとめてくださっているので、転載させていただきます。

憲法はいかに変えられるか
・内閣も改憲の発議ができる
・参議院が否決しても衆議院のみで通過できる
・国民投票は発議から60日~90日以内
・改憲案を示すのは「官報」と「公報」のみ。
・マスコミによる論評は厳禁。
・マスコミに憲法改正の広告を記載させる行為は規制の対象にならない
・「9条廃棄」と「環境権」を一括発議にして、投票は○×式。
・有効投票の過半数でOK。(投票率50%なら実質有権者の25%の賛成でOK)
・公務員(ex国公立大学教授・公立学校の教員)の運動は禁止
・国民投票妨害罪を制定(反対運動者は逮捕)
・投票の効力に対する意義申し立ては30日以内。提訴できるのは東京高裁のみ。

まぁ、要するに、できるだけスムーズに改憲に持ち込もうというだけの法案なわけだが、例によってヘタレマスコミは、その問題点を指摘しないのだろうな。「改憲案を示すのは官報と公報のみ」ということは、事実上、ほとんどの国民は改憲法案そのものなんかは見たりしない。国民にとって最大の情報源であるマスコミは、論評抜きで、大雑把な内容の紹介と、「投票に行こう」とかなんとか言うだけの政府の広告塔としてしか機能しない。批判・反対の市民運動は、国民投票妨害罪で堂々と抑え込み。で、あとはコイズミが「これで日本は良くなる!」とか絶叫しまくって、みんな雰囲気で投票、ってかんじの段取りですか?
郵政民営化だって、「コイズミ改革の本丸だ!」と叫んでるうちに、首相自身が言ってた財政投融資の問題はどこかに飛んでしまって、ただの郵政の効率化になっちゃったみたいだし。(ほんとに必要なのは郵貯から流れ出ていく財投とその投資先である特殊法人の効率化・抜本改革であるはずなのに→参考
で、こんな子供だまし――困ったことに大人もだまされちゃうんだけど――なやり方で通したい憲法改正案っていうのは、「憲法とは、国民の権利を守るために、政府の権力を制限するためのもの」という近代立憲主義の基本の基本をかなぐり捨てた、まったく正反対のものであることは、あちこちで指摘されていること。とりあえず、今は時間がないので、当ブログの過去記事だけリンクしておきます。

 

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4件のコメント

  1. 法案アップ

    議論を活発化するため、法案(議連案)をアップしました。これを受けた与党協議会実務者会議の報告も重要ですので、掲載しました。

  2. 「自民党改憲草案を批判する学識者の声」  
    浦部法穂・名古屋大学教授によれば、「自民党や民主党の新憲法制定論は『憲法制定権力』のさん奪行為だ。『憲法制定権力』は『国民』にあるのであって、『国民の代表』に委ねられているのではない」、「新憲法制定はふつう革命や戦争、内乱などで統治体制の根本的変革があったときに行われる。いまの日本で『新憲法制定』を唱えることは、統治体制の根本的変更を今の権力者が企てている証拠だ」、「自民党の新憲法案では『戦争の放棄』ではなく『(戦争を)行わないこととする』と変えられている。法律用語で『行わないこととする』は、行う場合もあるという意味になる」、「『公共の福祉』を『公益および公の秩序』と書き換えているが、まったく意味が違ってくる」ということだそうです。

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