ちょっと前にここでも取り上げた浜岡原発のコンクリート骨材試験結果偽造の内部告発の問題、美浜の事故の裏に隠れないように、静岡新聞の浜岡原発特集ページから、続報をいくつか。
「砂利品質データねつ造」 浜岡原発建設 納入業者元社員が告発 2004/08/06
中部電力の浜岡原発4号機(御前崎市)のタービン建屋建設に使われたコンクリート用の砂利を納入した業者の元従業員(45)が六日までに、「砂利の品質を保証するアルカリ骨材反応試験の成績表を偽造した」と経済産業省原子力安全・保安院に内部告発し、同院は調査を始めた。・・・
中電「安全性問題なし」 浜岡原発資材データ偽造情報 業者会社ぐるみ否定 2004/08/07
中部電力浜岡原発4号機(御前崎市佐倉、出力百十三・七万キロワット)のタービン建屋建設に使われていたコンクリート骨材(砂利、砂)の試験結果を偽造したと納入業者の元従業員が内部告発したとされる問題で、中部電力は六日、記者会見を開き、「偽造が行われたかどうかは確認中だが、偽造が事実でもコンクリートの安全性には問題ない」との見解を発表した。・・・
浜岡4号機 コンクリ骨材の試験結果偽造 元社長関与ほのめかす 2004/08/13
中部電力浜岡原発4号機(御前崎市佐倉)の建設に使ったコンクリート骨材の試験データが偽造されていたとする問題で、元従業員が内部告発した同市内の砂利生産業者の元社長(71)が「偽造にかかわった記憶がある」と関与をほのめかしていることが、静岡市内の親会社の調べで十二日までに分かった。・・・
このなかでちょっと疑問を感じるのは二つめの記事。そのなかで中電は、「安全性問題なし」の理由を次のように説明している。
同社によると、4号機に使用したコンクリートで同業者から納入された骨材が含まれているのは約四十万トン。コンクリートはセメントと骨材を混ぜて作られるが、セメント業者が提出したアルカリ成分表では日本工業規格(JIS)の基準値を下回っており、骨材の成分にかかわらず、アルカリ骨材反応は起きないとしている。
これのどこが疑問かというと、「セメント業者が提出したアルカリ成分表」というのは、まさに業者が偽装したやつなんじゃないかということ。もしそうだとすると、この主張には何の根拠もないということになるが、どうなんだろう?そのすぐあとには「当時の資料は残っておらず、偽装行為は本人にしか分からない」とも書かれている。「セメント業者が提出したアルカリ成分表」というのは、偽装され、そして今は残っていない資料とは別のものなのだろうか?記事からはよく分からない。
いったいどっちなんでしょうね~?