橋田信介さんらイラクで襲撃?

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ジャーナリストの橋田信介さん(61)と小川功太郎さん(33)が乗っていた車がバグダッド近くで襲撃され、車は爆発・炎上、二人の安否は不明。1人が死亡、1人が負傷したとの情報もあるという。続報、関連情報については、新聞サイトのほか、Iraq Hostage Crisis低気温のエクスタシーbyはなゆー さんなどのブログサイトも見るべし。
二人は3月中旬に、600人以上の死者、2000人以上の負傷者を出したという米軍による大規模攻撃の前にファルージャを訪れており、小川さんのレポート「 ファルージャ突入記-憎悪と殺意と悲しみの街」が、『月刊現代』6月号に掲載されている。
報道されているように、二人はサマワの自衛隊を取材するために宿営地に立入証を取りに行った岐路で今回の事件に遭っているのだが、すでに自衛隊についてはいろいろ彼らは伝えている。
その一つが、日刊ゲンダイ5月12日(11日発行)掲載の橋田さんのレポート「1日1億円かけて、210万円の水を供給している自衛隊!今度はサマワで「バカ!」と叫びたい (なんか、映画の題名に似てるで?)」だ。そのなかで橋田さんは次のように述べている。

そんな自衛隊の《本業》は人道復興支援。水をサマワ住民に供給しているが、隊員550人のうち、実際に水を作っているのは10人程度にすぎない。
 1日に約150トンの水を生産しているのだが、半分は隊員の風呂や便所に費やされ、残り70トン程度が住民に提供されている。1リットルのミネラルウオーターで「7万本」分に当たるわけだ。
 が、実はサマワの商店街では1リットルのペットボトルが日本円で30円で売られている。30円×7万本だと、費用は210万円なり。サマワ陸自の年間予算はすでに350億円を超えようとしている。つまり、1日に1億円を費やして210万円の水をせっせっと作っていることになる。50倍以上の無駄な予算をかけて作る「黄金の水」である。
 自公政権は「国際社会で名誉ある地位を得るため」には、安いコストと考えているのだろうが、現地イラク人はもちろん、フランス、ドイツ、ロシア、中国の人々は「アメリカの犬がまたバカやってる」とせせら笑っている。
http://www.asyura2.com/0403/war54/msg/1289.html

ちなみに『東京新聞』5月13日朝刊には、次のような記事があった。

人道支援水あけられる 日本の無償資金でサマワ給水 仏NGO(12万人分)は陸自(1万6000人分)の8倍
陸上自衛隊が駐留するイラク南部サマワなどで、フランスのNGO(非政府組織)が、日本外務省の無償資金協力で給水活動を開始する。給水対象は約6万人で、陸自の給水目標1万6000人を大幅に上回る。人道支援目的で派遣された自衛隊が、最重要な任務でNGOに劣ることになるが――。
外務省無償資金協力課によると、活動を実施する仏NGOは「アクテッド(ACTED)」。同団体の要請に基づき、外務省は先月二十日、約四千万円の無償資金協力を決めた。

この給水活動そのものはすべて現地のイラク人に任せる方式をとり、給水と雇用創出の両方のニーズを満たすかたちになっている。また、記事タイトルでは、給水量が仏NGO(12万人分)、本文では6万人分となっているのは、アクテッドの給水は1人1日あたり約10リットルの計算なのに対し、陸自は5リットルで計算しており、その陸自基準で換算すると、アクテッドの給水量は12万人分をまかなえるという意味である。日本政府の公式見解では「サマワでの給水需要9万人」なんだそうだから、NGOのだけでおつりが来ることになる。
大新聞ではなかなか取り上げられないこういう貴重な事実を伝えてきた橋田さんと小川さん、どうか無事でいて欲しい。彼らを失うことは、イラクに現実に対する「目」を奪われることに等しい。市民社会にとっての致命的な損失だ。とくに自衛隊のいるサマワに残っているのは「不肖宮嶋」だけか?「権力の監視」という力がどんどん落ちていく。(がんばれ不肖宮嶋!)
もう一つ言うと、上の記事のように自衛隊の活動を伝えた橋田さんには、同時に、自衛隊に対するある種の「愛情」みたいなものが感じられる。一ヶ月前の朝ナマに出演した際に、「砂嵐の中、砂まみれになりながら自衛隊員が頑張ってる姿に感動した。なのにマスコミはいなくて誰も報道しないし、政治家もいかない。なんで政治家はあそこに行ってやらないんだ」と訴えていた。ちょっと深読みかもしれないけど、それは、こんなにも頑張ってるすばらしい人たちが、なんで誰にもそのがんばりを知られないような状態で、しかも「1日に1億円を費やして210万円の水をせっせっと作る」、「アメリカの犬がまたバカやってる」というような不名誉な立場に置かれなくてはならないんだという不条理さを訴える言葉であるような気がした。(しかも、だからといって直ちに「自衛隊撤退!」とかに結びつけたりせず、「答え」を視聴者に預けたオープンな姿勢も素敵に感じられた。)
ちなみに橋田さんは、人質事件の自己責任騒動の頃に報道ステーションに出演した際、奥さんに「俺がもし人質になったらどうする」と電話で聞いたら、「何年あんたの女房してるの?」と返されたというのろけ話を披露していた。その日からすっかり私は橋田さんのファンになってしまった。今日の奥さんの気丈なコメントも良かった。しかし、辛いな。。気丈にしている分だけ痛々しい。
追記:
橋田さん、今回のイラク入りは、自衛隊取材の他に、こんな目的もあったらしい。

橋田さんは失明イラク少年の手術準備でイラク入り (ANN)
 イラクで銃撃された橋田信介さん(61)は、戦闘に巻き込まれて左眼を失明したイラク人の10歳の少年に静岡県の病院で手術を受けさせるため、少年を迎えにイラク入りしていました。
 橋田さんは少年と父親を連れて、来月1日には静岡県沼津市に入ることになっていました。24日、イラクに入る直前の橋田さんは、電話で「少年の目が何とか見えるようになりそうだ」と今回のイラク入りに対して期待をにじませていました。少年は去年11月、ファルージャでの戦闘の際、住んでいたアパートに発砲を受け、ガラス片が左目に刺さりました。橋田さんはこの少年を去年から取材してきましたが、妻の幸子さんが住む清水町などで少年を受け入れ、手術を受けさせる話がまとまったため、今回、少年と父親を迎えにイラク入りしていました。橋田さんと少年は来月1日に沼津市に入り、4日に手術の予定でした。(後略)

奥さんは、この子供を捜し出し日本に連れてくるために、今夜にもアンマンに飛び、イラク入りすることを予定してるという。また「政府に迷惑をかけるな」とか、「自己責任」とか、お馬鹿な「世論」や下劣な政治家が騒ぐのだろうか。

 

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