徳島県の吉野川可動堰建設問題で、長年、住民運動のリーダーを務めてこられた姫野雅義さんが亡くなられた。
3日に、同県海陽町小川の海部川に釣りに出かけたまま行方不明となり、今朝11時頃、捜索をしていたボランティアの人によって川の中で遺体が発見されたとのこと。
可動堰計画が今年3月に正式に中止になり、ようやく「これからは釣り三昧の生活」と言っていたそうで。
姫野さんには、住民投票があった2000年1月から4ヵ月後、5月の初めに、ゼミの学生たちを連れて住民運動の事務所を尋ね、直接お話を伺ったことがある。姫野さんのグループが研究助成を受けていた高木仁三郎市民科学基金の研究成果報告会などの場でも、何度かお会いしたことがあった。いつも笑顔が眩しく、どこかヤンチャな川好き少年の顔を覗かせる面影が印象的だった。先月出したばかりの拙著『科学は誰のものか』でも、姫野さんの言葉を引用させていただいた。
姫野雅義「住民投票が市民を鍛える――吉野川可動堰をめぐって」
筑紫哲也編『<政治参加>する7つの方法』
講談社現代新書、2001年
4日に「行方不明」のニュースを知ってから、無事を祈って、ニュースをチェックし続けていたのだけど。。。
長いあいだ、お疲れさまでした。
心より、ご冥福をお祈りいたします。