ウェブ日記のオモシロさ

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毎日の巡回で読んでいる科学ジャーナリストの粥川準二さんのウェブ日記「みずもり亭日誌」に、フリージャーナリストの武田徹さんの「オンライン日記」と石井政之さんの「石猿日記」のことが書かれている。なんのことかというと、まず石井さんの日記で、

今日は2年ぶりくらいにある編集者と電話で話した。なにやら私の動向にとても詳しいので「なぜ?」ときくと、この日記を全部読んだという。私は他人のネット日記(備忘録)を全部読んだことがないので、ちょっと驚いた。・・・
といいながらも、私も来週に取材する人のネット日記をしっかり読んでいる。会ったとき、「ネット日記を読みましたよ、ところで・・・」という気がする。

と書いているのを受けて、武田さんが

で、同感しておしまい、ではなくて、さらにオチめいたものがあって、実はこのひとが「来週取材する」相手ってのはぼくである可能性がある。その予定は確かにあるのだ。もしその推理が当たっているなら「ネット日記読みましたよっていいそうだ」とネット日記に書いてたでしょうとぼくは先手を打てるのだ。それにぼくも実はこの人の日記を殆ど読んでいる。と書いているぼくの日記をこの人も多分読んでいる。こういう関係の中で繰り広げられる取材って果たしてどうなるのかな。

と書いているという話。


実は武田さんの日記も毎日ウォッチしているので、この話自体は、昨夜の段階で読んで、おもろいこともあるなぁ、なんて思っていたのだけど、粥川さんがすかさずそれを書いていて、「みんなお互い読みあってるんだなぁ」とさらに面白くなってしまった。
何が面白いかというと、要は、お互い知り合い・友人同士で、会って話をすることもある間柄で、互いに相手を前にして喋るのとは違うモードで書かれた(しかも、著書や商売原稿のような推敲とか校正という作業を経ない肉声に近い言葉で)ものを読みあって、それが体面コミュニケションの場面にもフィードバックされるという関係だ。それはある意味、独り言で言ってたことを聞かれてて、ふいに応答されて一瞬照れくさくなる、という感覚を伴っている(実際、小生もあちこちでそういう照れくさい体験をしている。まぁ、自己紹介が省けるというメリットが大きいのだけど)。こういうのは、粥川さんも書いているが、既存の紙媒体では味わえないネットならではのものかもしれない。
ちなみに粥川さんと武田さんも、時々このブログを読んで下さっているので、ここでこんなことを書いていること自体が、上記の奇妙なコミュニケーションの網の目に入っていくことになるわけで、こういう即応的な直接参照・直接参入というのもネットならではのものとして、面白いのかも。

 

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