“リスク評価・リスク管理の非政治化”のイデオロギーとしての「健全な科学」

一般的な傾向として、米国が“science-based”を基本にした(穏健な)「健全な科学」重視であるのに対し、(とくに近年の)欧州は、原則はscience-basedでありながらも「予防的管理」を重視している。しかしながら米国でも、リスク評価・リスク管理における不確実性の高さゆえの予防的管理の必要性や、利害関係者の参加を重視しており、この点で、バイオセイフティ議定書交渉などGMOs論争で唱えられる(過激な)「健全な科学」とは異なっているといえる。