2005年01月31日

北海道GM規制をめぐって

すでに数日前のニュースだが、北海道のGM(遺伝子組換え)作物規制のニュース。すでにGM作物の研究開発については、「届け出制」ということで決定済みだが、今度は商業栽培に関するもの。

<GM作物>実施した場合、懲役含めた罰則科す方針 北海道 (毎日新聞 - 1月27日)
 北海道は26日、許可なく遺伝子組み換え(GM)作物を実施した場合、懲役を含めた罰則を科す方針を固めた。無許可で栽培した生産者には1年以下の懲役または50万円以下の罰金になる。道は罰則を盛り込んだ条例案を定例道議会に提案し、来年1月の施行を目指す。・・・

北海道の規制案については、政治的圧力の産物とか、非科学的とか色々言われているが、多少なりともこの件に関して関係者にも取材しつつフォローしてる観点から言うと、必ずしもそのような切り口で切っていい話じゃないのは確か。まだ、さまざまなステークホルダーの意見分布の全体像をつかみきっていないので、あまり多くは現時点では書けないのだが、少なくとも、社会的に摩擦の多い新技術をどう扱うかに関して、今後の糧となりうるいろいろな経験が詰まったケースと見たほうが生産的だと思ってて、そのうちちゃんと文章にすべく、来月あたりも北海道に飛ぼうと思っている。また道庁にしても、単にGM作物が現時点では消費者から敬遠され、いわゆる風評被害が容易に起こりうるからという消極的な理由からだけでなく、少なくとも現状のGM作物(第1世代)の設計思想の基本にある大規模大量生産農業のパラダイムは、日本で追求しようにも限界があり、違うかたちで日本ブランド、あるいは北海道ブランドを作り出したいという、GM問題に限られない前向きかつ視野の広いヴィジョンで動いていたりする。

それで、これに関連して、興味深いブログ記事を見つけたのでご紹介。

Posted by hirakawa at 15:28 | Category: 遺伝子組換え(GMO) | Comments (6) | TrackBack (4)

2005年01月25日

ベネマン前米国農務長官がユニセフ事務局長に!?

トラックバックを頂いたProust Cafeさんのエントリー"人間が失った「予知能力」"で知ったのだが、あの前米国農務長官アン・ベネマン氏が、5月に、UNICEF(国連児童基金)の次期事務局長に就任するという。

この前も書いたが、彼女は、「フレーバー・セイバー・トマト」という世界初の遺伝子組換え作物を商品化し、その後世界最大の組換え作物メーカー、モンサント社に買収されたカルジーン社の元・重役でもあるし、また輸出拡大のための「貿易自由化」の推進役としても有名な人物。農務長官という肩書きは、ほとんど米国アグリビジネスの利益代表と変わらない(参考:「USDAは「アグリビジネス産業省」、デタラメな米国BSE対策の根源 新レポート」)。そんな彼女が今度は、飢餓や貧困にあえぐ世界の子どもたちを支援するUNICEFの事務局長とは。。冗談にしてもキツすぎ。

Posted by hirakawa at 10:58 | Category: 政治経済, 遺伝子組換え(GMO) | Comments (1) | TrackBack (1)

2004年05月24日

カナダ農家、モンサントに破れる

遅ればせながら、さっき知ったのだが、なんだか、とんでもない判決が出てしまったようだ(しかも最高裁)。

Monsanto wins Canada seed battle (BBC, May 21)
Monsanto has won a legal battle against a Canadian farmer it accused of growing a form of genetically-modified rapeseed it had patented without paying for it.
モンサント社は、自社が特許を持つ遺伝子組み換えレイプシード を、無断で栽培したとして訴えていたカナダ人農家に対する裁判で勝訴した。
カナダ:GMカノーラ特許紛争でモンサントが農民に勝訴 (農業情報研究所)
カナダ最高裁は21日、サスカチェワンの農民・シュマイザー氏が除草剤耐性の遺伝子組み換え(GM)カノーラの種子に関するモンサント社の特許を侵害したという判決を下した。
 問題は、1997年にモンサント社がシュマイザー氏の農場でこのカノーラが栽培されているのを発見したことに始まる。シュマイザー氏はこの種子について、同社と購入契約もしていなければ、必要とされる栽培協定にも調印していなかった。シュマイザー氏は、輸送中のトラックか、近隣の畑から風に運ばれてきた花粉が偶然にもたらしたものと主張したが、モンサントの訴えを受けた下級審は、農場のカノーラ面積の95%が除草剤耐性で、彼がそうと知らずに栽培したとは考えられないと、モンサント社への賠償支払いを命じた。今回の判決は、これを不服とするシュマイザー氏の上訴を受けてのものだった。
遺伝子組み替え訴訟:カナダ農家、最高裁でもモンサント社に敗訴 (Hot Wired)
2004年5月21日 9:44am PT  カナダ最高裁判所は21日(米国時間)、農業ビジネス大手の米モンサント社が、自社が特許を保有する遺伝子組み替えカノーラ[食用油をとる菜種の一種]の種を自分の畑に蒔いたとされる農家に対して起こした訴訟で、原告側の訴えを認める判決を僅差で下した。

2004年04月19日

遺伝子組み換えイネの栽培実験

昨日に続いて、専門関係の話題。

朝日新聞の記事「スギ花粉症予防組み換えイネ、栽培実験へ 全農など」でも紹介されている遺伝子組み換えイネの栽培実験の話題。実施主体の(独)農業生物資源研究所には、情報提供のためのプロジェクトの紹介ページ「スギ花粉症緩和米の研究開発について」「農業生物資源研究所で行う遺伝子組換えイネの第1種使用(圃場試験)について」、またその説明会のプレスリリース「農業生物資源研究所で行う遺伝子組換え作物の第1種使用(圃場試験)についての説明会のご案内 」がある。

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