2007年01月25日

美しき同床異夢?―米国産業界が温暖化対策に動き出す

『不都合な真実』の日本公開から3日後、そのなかでゴアが訴えている未来への希望を後押しするかのような明るいニュース。

<温室効果ガス>10年で1割削減を 米大企業が勧告発表
 【ワシントン木村旬】米国の大企業10社と環境団体は22日、地球温暖化を防止するため、今後10年間で二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスを最大10%削減する目標の義務付けなどを求める勧告を発表した。米ブッシュ政権は削減目標の義務化に反対しているが、産業界にも削減目標を求める動きが広がってきたことで、同政権に対する圧力となりそうだ。
 勧告に名を連ねたのは、電機・金融大手ゼネラル・エレクトリック(GE)、化学大手デュポン、建設機械大手キャタピラーなど。ブッシュ政権は「削減義務化は米経済に打撃を与える」と説明してきたが、勧告は「気候変動への取り組みはエネルギー利用の効率化に向けた技術革新などが必要で、米経済にも好機だ」と強調している。
 勧告は、温室効果ガスの排出権取引などの活用で、ガスの排出量を今後15年間に現行から10〜30%減などと段階的に削減し、2050年には20〜40%の削減を義務付けるよう求めている。(1月23日11時5分配信 毎日新聞)
Posted by hirakawa at 01:44 | Category: 地球温暖化 | Comments (0) | TrackBack (11)

2007年01月20日

「不都合な真実」と「不自然な省略」?

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3ヶ月前にここで紹介した映画「不都合な真実 (An Inconvenient Truth)」が、今日から公開され、ずっと待ちこがれていた我が家も早速、観に行ってみました。間もなく発表される「気候変動政府間パネル(IPCC)」の第4次報告書では、第3次の「今世紀末に最大で5.8℃の平均気温の上昇」という予測を上回って、「最大6.3℃上昇」というより深刻な予測が公表される見込みだったりして、温暖化へのアクション喚起にとって実にタイムリーな公開です。

感想は、映画そのものについて言えば、文句ありません。すばらしく良くできた映画です。あと2、3回は映画館まで観に行っていいかも。なんといっても「主役」のアル・ゴア元米国副大統領のプレゼンテーションが巧い!ジョークも交えつつ、とても効果的に、温暖化の脅威に関するファクトと未来への希望を分かりやすく伝えてくれてます。とりあえず、百聞は一見にしかず、ぜひ観てください。

ただ、日本でこの映画が公開される「コンテクスト」にまで目をやると、この映画でゴア氏が、脅威の事実とともに、鮮やかに、そして確信に満ちてアピールしている「希望」が、この国ではまるで別世界の話ではないかと思えてしまったのも事実。端的にいえば「不自然な省略」が、そこここに目立つからだ。

Posted by hirakawa at 22:13 | Category: 地球温暖化 | Comments (2) | TrackBack (40)

2006年10月15日

あの人は今―映画「不都合な真実」

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『不都合な真実 (An Inconvenient Truth)』という米国映画が、来年の新春から公開されるそうです。地球温暖化をテーマにした環境ドキュメンタリーで、米英ではかなりヒットしている話題作とのこと。

『不都合な真実 An Inconvenient Truth』
日本語公式HP オリジナル公式HP
公式ブログ(上映予定など最新情報)
2007年新春より TOHOシネマズ六本木ヒルズほかにてロードショー (配給:UIP映画)

映画の内容もさることながら、興味深いのはその「主演男優」。

Posted by hirakawa at 01:31 | Category: 地球温暖化 | Comments (0) | TrackBack (8)

2005年03月19日

サクラをたずねて鴨川を歩こう〜地球環境Doblog歳時記@京都

一昨日、とあるプロジェクトの件で話をしていたNTTデータ経営研究所の研究員の方から教えてもらった地球環境Doblog歳時記@京都と、そのスタートアップ企画「サクラをたずねて鴨川を歩こう」

京都界隈の皆さん、参加されてはいかがでしょう?
Doblog利用者推奨、みたいですが、その他のblogサービスでもOKでしょう。)

Posted by hirakawa at 01:49 | Category: 地球温暖化 | Comments (0) | TrackBack (0)

2004年09月08日

台風と温暖化ディスコース

昨日は結局、道中ほとんど雨にも降られることなく、無事京都に戻ってこれた。その一方で、帰宅後見たニュースでは、西日本一帯で死亡事故も含むかなり深刻な被害。広島では最大瞬間風速60.2メートルを記録し、気象庁によればこのような暴風は、あまりに猛烈で、警戒警報で風の強さを表現する言葉がないほどだという。

「警報のレベル超えてる」 風速60mに気象庁お手上げ(朝日新聞)
天気予報で風速30メートル以上だと「猛烈な風」と表現する。屋根が吹き飛ばされたり、木造住宅の全壊が始まったりする風のことだが、「風速60メートルは暴風警報のレベルを超えているから表現のしようがない」。

なんだか、先日の出張で飛行機のなかで観た温暖化パニック映画The Day After Tomorrowを思い出してしまうような話だ。

ところで、その出張中に日本を襲った台風16号のことは、滞在中のパリで見ていたBBCやCNN、SkyNewsのテレビニュースでも、「スーパータイフーン、日本を襲う」という具合に繰り返し報道されていた。浸水被害が著しかった宮崎や鹿児島の映像も使われていたりして、ヨーロッパやアメリカのニュース局が極東の島国の地方の様子まで伝えているのに、やや驚いたりもしたのだが、ひょっとするとこれは、いわば「温暖化ディスコース」なるものが成立しつつあることの現われかもしれないとも思った。

つまり、世界のどこであろうと、甚大や被害をもたらす気象災害をどんどん取り上げ、それらを、直接的な関連性までは明示しなくともパノラマ的に見せていくことで、温暖化の進行による異常気象の頻発という「表象」をメディアが構築し提示していくという構図である。事実、ここ数年ヨーロッパでも猛暑や洪水など人的・社会的損失の大きい気象災害が頻発し、それらを温暖化の現われとして語ることが増えてきている。素朴な理解では、「温暖化イコール暖かくなる」というだけのことに見える温暖化は、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の科学的予測によれば、ずっと複雑な現象であり、「平均気温」は上昇しつつも、それに伴って猛烈な強さの台風が増えたり、極度の大雨や干ばつ、酷暑や深刻な冷夏など、とにかく世界中で気候が激しく不安定化する現象を伴う。温暖化ディスコースは、以前なら、相互に無関係なもの、グローバル=地球規模の関連性をもたないものとして扱われてきた現象を結びつけることで、地球温暖化=Global Warmingという現象のリアリティを構築していくのである。

ちなみに9.11の後、以前から深刻な干ばつに苦しめられつづけていたアフガニスタンが米国に攻撃された際には、「石油をめぐってアフガニスタンは二重にアメリカに攻撃されている。一つは今回の戦争で、もう一つは温暖化を通じて」という言い方をどこかで見聞きした覚えがある。いうまでもなくアメリカは化石燃料の消費によって世界の人為的二酸化炭素排出量の4分の1を出している世界一の温暖化原因国であり、アフガンを攻撃したブッシュ政権は、温暖化抑止のための京都議定書の交渉枠組みから政権発足後早々に離脱したことからでも悪名高い。そしてアフガン攻撃は、アルカイダ&タリバン掃討という「対テロ戦争」という大義名分を掲げる一方で、カスピ海の油田地域からの石油パイプライン建設への布石というエネルギー地政学的な意図も見え見えの戦争であった。(イラク攻撃はその第二弾。)

温暖化ディスコースは、いま問題となっている温暖化という現象が人為起源のものであるがゆえに、こうした政治経済的次元まで踏み込んだものにならなければ本物ではない。とくにアメリカに代表される20世紀型の石油文明、「アメリカン・ウェイ・オブ・ライフ」のあり様と異常気象とを連結して表象していく必要があるのはいうまでもないだろう。その点で映画The Day After Tomorrowは、エンディングの大統領メッセージその他で、西洋文明のおごりへの反省みたいなことを語ってはいたものの、そうした突っ込みは決定的に弱かった。日本公開のためのテレビCMで、観客の感想で「最後はやっぱり愛だな、って思いました〜(はーと)」なんていわせているのを見て、自分で観る前から思いっきり脱力させられたが、その感想は実際に見ても変わらない。良くも悪くもハリウッド映画なのだ。一方では今現在も石油のための戦争で毎日バンバン一般市民を巻き添えにしながら空爆しまくってる米軍のヘリの一団が、スーパーフリーズで総てが凍りついたニューヨークで生き残った人々を救出しに行く最後のほうのシーンは、思わず苦笑いしたくなるような悪い冗談のようにも映った。

それにしても、ほんとうに今年は台風多すぎ。18号が過ぎたかと思うと、もう19号が接近中だし。今日からゼミの合宿で17名の学生さんたちを城崎温泉に引率していくのだけど、どうか道中、崖崩れとかなく、無事でありますように!

Posted by hirakawa at 07:11 | Category: 地球温暖化 | Comments (0) | TrackBack (0)

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