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これマジですか?―ペテンに走る食品安全行政

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BSE&食と感染症 つぶやきブログのMarikoさんが、昨日東京であった「食品に関するリスクコミュニケーション(米国産牛肉等のリスク管理措置に関する意見交換会)」を傍聴した感想を、「 【もう絶句】行政による「科学」のねじまげ始まる。米国牛輸入問題:意見交換会に参加 」に書かれている。(元は笹山登生さん掲示板に書かれたもの。)

Marikoさんの聞き違いであることを願いたいが、ホントだとすればトンデモない話。論理の飛躍なんてもんじゃない。島村大臣は天然または確信犯的にそういうこと言うかもしれんが、農水省消費・安全局長までそう言ってたとすると、もう犯罪的。

笹山さん、真名さん、みなさんこんばんは。本日東京でリスコミがあったのですが、まぁ、驚いちゃいましたよ。
http://www.maff.go.jp/www/press/cont2/20050427press_6.html
 
「食品安全委員会が20ヶ月以下は検査をしなくとも、リスクが変わらないとしているから米国牛も20ヶ月以下はよいのだ」と「科学の曲解」、ねじまげを、早速、以下の方々が回答されてましたよ。
農林水産省 島村宜伸 大臣
厚生労働省 西博義 副大臣
農水省 消費・安全局長 中川坦氏
ほかにも誰か答えていたと思いますが、少々頭に血が上って忘れました。

いうまでもなく、食品安全委員会が「20ヶ月以下は検査をしなくとも、リスクが変わらない」(正確に言うと、リスクは「非常に低いレベルの増加にとどまる」)と言ってるのは、あくまで日本国内の話。アメリカのことは、当然、アメリカのデータに依らねば何も科学的な判断はできないし、それをやるのはこれからだ。

Marikoさんも引用しているが、委員会の報告書「我が国における牛海綿状脳症(BSE)対策に係る食品健康影響評価」[PDF]には、次のパラグラフで結ばれている(強調筆者)。

本評価報告は、我が国における過去の集積データ及び評価を行うに足る関連データに基づき、基本的には背景に予想されるBSE の汚染度、と畜場における検査でのBSE 陽性牛の排除、安全なと畜解体法とSRM の除去などの効率について評価し、2005 年3 月の時点での若齢牛のリスク等を総合的に評価したものである。このような様々な背景リスクから切り離して年齢のみによる評価を行ったものではない。従って、今後諸外国におけるBSE感染リスクの評価を行う際には、総合的な評価を行うための多様なデータの存在が必須になるものと考える。

かつて英国でBSEが発見された当初、英政府は、「BSEが人に感染する科学的証拠は今のところない」(論理的には「将来、そういう証拠が見つかる可能性がある」ということを含意)という科学者たちの意見を、「科学者たちによればBSEは人には感染しない」という主張にすり替え、人への感染対策を怠った。上の話がホントだとすれば、この英国の「前例」以上に破滅的な話だな。

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あまり大きく取り上げられないねぇ。 マスコミ連中は何のために取材してるのかなぁ? 消費者や事業者らと意見交換会 厚労・農水両省 http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/seisaku/news/20050521k0000m020093000c.html 日本農業新聞本紙には、もうちょっと詳し、... 続きを読む

ここはありがたいことに新聞記者さんも読んでくださっているのですが、社説って、新聞の顔ですよね?社説を読めばその新聞のレベルがわかる、と申しますよね? 読売新聞を読んでいたら、唸らせる社説がございましたので、その検証とともに米国牛の問題点の総ざらえをして... 続きを読む

■「世界初の生体のままでのBSE検査法開発」ニュース 笹山登生さんの掲示板より、笹山さんからのご紹介です。 http://www.sasayama.or.jp/saboard/b_board.cgi サイト http://www.newswire.ca/en/releases/archive/June2005/16/c2783.html によると、この画期的検査方法... 続きを読む

コメント(1)

 これはもう,安全学とメディア・リテラシー論と科学哲学の啓蒙の必要性をもろに示している好例ですね.

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このブログ記事について

このページは、hirakawaが2005年5月21日 02:05に書いたブログ記事です。

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